羊水検査の時期やリスク、費用などについてのまとめ

羊水検査は妊娠中に受ける出生前検査のひとつで、出生前検査の中で唯一、染色体異常があるかどうかを確定できる検査方法です。

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羊水検査が受けられる時期や検査費用、リスク、その他の出生前検査についてを詳しくまとめました。

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出生前検査とは?

出生前検査は、一般的な妊娠中の定期健診以外に、任意で受ける検査で、染色体異常の可能性、有無などがわかり、産まれてくる子に異常があるかを妊娠中に検査できる、というものです。

検査方法は様々ですが、羊水検査だけが、染色体異常があるかどうかを確定できる検査方法です。その他の検査では、確率がわかるのみで、実際に確定する為には、羊水検査を受ける必要があります。

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染色体異常とは?

染色体異常とは、簡単に言うと、本来2本で対をなしている染色体のうち、どこかの染色体の数が減って1本になったり、逆に3本、4本、と増えたりしてしまうことです。

代表的なのが、特定の染色体の数が3本になってしまう21トリソミー(※1)、18トリソミー(※2)、13トリソミー(※3)の3つです。

(※1)ダウン症のことで、21番染色体が3本になる為におこる先天性疾患群

(※2)18番染色体が3本になる為に起こる重度の先天性障害で、口唇裂、口蓋裂、手が握ったままになるなど、多くの奇形と重度の知的障害があります。またほとんどが先天性の心疾患を併発していて、女児に多く、生後1年以内に90%が死亡します。

(※3)13番染色体が3本になる為に起こる重度の先天性障害で、女児に多く、男児の場合は流産になる可能性が高いです。口唇裂、口蓋裂、無眼球、小眼球などの奇形および重度の知的障害があり、生後1ヵ月以内に半数が、1年以内に90%が死亡します。

染色体異常はこの3つのパターンがありますが、ダウン症だけが大きく取りあげられるのは、ダウン症以外は、流産や死産になったり、生後1年以内に亡くなってしまうケースがほとんどだからです。

ダウン症は、そのまま成長して老年になるまで人生をまっとうすることができますが、周囲のサポートが長期間必要になり、話題になることが多い為、ダウン症が注目を集め、染色体異常=ダウン症、という認識が大きくついてしまっています。

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羊水検査はいつから受けられる?リスクや費用について

羊水検査が受けられるのは、妊娠15~18週が一般的です。お腹に針を刺し、採取した羊水を調べます。採取した羊水の細胞は、7~10日程度培養され、その後、染色体を分析して、異常の有無が調べられます。羊水には、胎児の上皮細胞が浮遊していて、それを培養して特殊な処理をすることで、胎児の染色体を調べることができます。

羊水検査にはリスクもあり、流産、感染症を引き起こす可能性があります。しかし、出生前検査の中で、染色体異常があるかを確定できる検査は羊水検査のみです。

いきなり出生前検査に羊水検査を行うのではなく、他の検査で高い確率が出た場合に羊水検査の受診を勧められるケースもあります。

検査料は病院によって差はありますが、10~15万円程度がほとんどです。

子宮に長い針を刺すので痛みもあり、検査をした当日、翌日ぐらいまで、個人差はありますが、ズキズキ、という痛みが残ります。

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羊水検査以外の出生前検査方法

・超音波検査

妊婦健診の際に行われるいわゆるエコー検査のことです。お腹の中の赤ちゃんを見るだけ、のイメージが強いかもしれませんが、エコー検査で胎児の脳や内臓などに異常や奇形がないかを調べる為の検査です。ただこの検査だけでは総合的な判断はできないので、染色体異常の場合は、本当に異常がないかを確定するには、羊水検査が必要です。

・母体血清マーカー検査

妊娠15~18週に行われる血液検査で、血液中の成分を分析する検査です。測定値や年齢などから計算によって染色体異常の確率がわかります。調べられるのは確率だけで、たとえ高確率だったとしても、必ず染色体異常のある赤ちゃんが生まれるとは限りません。逆の場合もあり、低確率だったにも関わらず、異常のある赤ちゃんが産まれる可能性もあります。この検査を受けて高確率だった場合に、羊水検査を行い、確定検査をすることもあります。検査費用は2~3万円です。

・絨毛検査

妊娠10~14週に行われる検査で、お腹、もしくは膣から針を刺して、胎盤組織である絨毛を採取し、培養して染色体異常の有無を調べる検査方法です。検査方法が羊水検査と似ていますが、羊水検査よりも流産の確率が高く、モザイクという胎児以外の細胞も一緒に調べられてしまう可能性があります。検査費用は15~20万円です。

・着床前検査

受精卵が8細胞くらいに分割した頃に、受精卵の細胞の一部を取って、染色体や遺伝子を検査します。検査した受精卵で、病気の遺伝子や染色体異常のなかった受精卵を選び、胎内に戻します。

しかしこの検査方法は、重篤な遺伝子性疾患のある子を出産する可能性、または遺伝子変異、染色体異常の原因を保持している場合、習慣流産を繰り返している場合にのみ認められている検査方法です。検査費用は、受精卵1個につき10~15万円です。その為、調べる受精卵の数によって検査費用が大きく変わります。

・無侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT)

新型出生検査と呼ばれる検査法で、2013年4月から始まった新しい検査方法です。血液に含まれる胎児のDNAを解析して、ダウン症など3種類の染色体異常の確率を検出します。検査ができるのは妊娠10週以降で、母体や胎児への身体的負担がほとんどなく、リスクの低い検査方法と言えます。

しかし検査対象になる妊婦には条件があり、高齢出産とされる35歳以上が検査可能で、検査制度は高いですが、やはり確定するには羊水検査が必要になります。費用は20~25万円です。

・母体血清マーカー検査+NT検査

妊婦の血液検査(母体血清マーカー検査)と超音波で胎児の首の後ろのむくみを計る検査とを組み合わせて、その結果と妊婦さんの年齢を考慮し、ダウン症などの染色体異常の確率を出す検査方法で、最新の検査方法です。

妊娠11~14週で行うことができ、さらに異常が見つかる確率は、ダウン症が約83%、18トリソミーが80%と言われています。

年齢制限はなく、検査費用は約2万5千円ですが、確率は高くても、確定できないので、確定するには羊水検査が必要になります。

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出生前検査はあくまでも任意検査です。病院によっては、倫理的な問題や考え、方針などで検査をしたい、という申し出をしても断られる、しないよう説得されることもあるようです。

出生前検査を受ける前には、夫婦間でよく話し合い、結果によって、どういう選択をするかなどの意識を合わせておく事が重要です。

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