認知症の進行、悪化を防ぐ方法、進行を遅らせるリハビリとは?

認知症は早期の段階で治療を始めれば、悪化を防いだり、進行を遅くすることは可能です。

認知症

認知症の悪化、進行を防ぐ方法、リハビリなどについて詳しくまとめました。

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認知症で使われる薬

認知症の中で、薬による治療の効果が期待できるのがアルツハイマー病です。アルツハイマー病で使用される薬は4種類で、それぞれの薬の特徴を生かすことで、認知症の進行を遅らせることが可能です。

アルツハイマー病の薬は、作用の仕方で、以下の2つに大きく分けられます。

●意欲を向上させる薬
脳の神経細胞の情報伝達を活発にすることによって、意欲を向上させ、やる気を出させる薬です。

これらの薬は、早い段階から使うことで、意欲を向上させ、認知症の進行を遅らせることができます。

飲み薬と貼り薬があり、飲み薬の場合は、吐き気や嘔吐、食欲不振、下痢などの消化器症状や脈拍が遅くなるなどの副作用が出ることもあります。貼り薬は薬の成分が皮膚から吸収される為、消化器症状などの副作用の頻度は、飲み薬よりは少なくなります。

●気持ちを穏やかにする薬
脳の神経細胞の過剰な興奮を抑えて、気持ちを穏やかにする薬です。意欲を向上させる薬との併用で、怒りっぽくなるのを抑えることができます。認知症がある程度進行して、興奮したり、落ち着かないなどの症状が現れてきた場合は、単独で使われることもあります。

気持ちを穏やかにする薬は飲み薬で、食欲不振、強い眠気などの副作用が現れることもあります。副作用が現れた場合は、服薬するのを就寝前にしたり、薬の量を調節するなどの対処を行います。

薬1

薬物治療の注意点

薬を使用する際の注意点は、ささいな変化を見逃さないことです。薬を飲み始めたり、薬の量を変えたりした時に、患者の様子の変化を観察することが重要です。
例えば、

・外出するようになった
・意欲が出てきた
・怒りっぽくなった
・寝ている時間が長くなった

など、ささいなことでも、今までと変わった点を記録して、医師に伝えるようにします。このような患者の変化を見ながら、使用する薬を選択したり、量を調整するなどして、よりよい状態を保つことにつながります。

老人2

認知症の進行を遅らせるリハビリとは?

薬の服用の他に、認知症の悪化を防ぐのに効果がある、と考えられているリハビリ法が、回想法や芸術療法といった、脳の活性化に役立つリハビリです。

●回想法とは?
昔の写真や昔使った道具やおもちゃなどを使って、家族やグループで昔の思いでを語ります。認知症の場合だと、古い記憶が残っていることが多い為、若い頃のことや、昔のことは会話しやすくなります。

「小学校はどこへ通っていた?」
「学校を出たら、何になりたい?」

などの質問にはスムーズに答えられます。

話す内容は、本人が積極的に話そうとするのであれば、毎回同じことでも構いません。

●芸術療法とは?
絵画や工作、懐かしい歌を歌う、楽器を演奏するなどが、芸術療法と呼ばれるリハビリ法です。

記憶には言葉で覚える記憶以外に、体で覚える記憶があります。絵画、工作、歌、楽器の演奏など、体で覚える記憶の為、長年やっていなくても、以前に慣れ親しんだことであれば、自然にできることが多いです。芸術療法では、本人が親しめることを選ぶのがポイントです。

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その他のリハビリ

認知症の進行を遅らせるリハビリは、回想法と芸術療法の2つが主な方法ですが、そのような特別なこと以外で、家事をすることもリハビリになります。

家事をこなすには、実は高度な記憶力や複雑な判断力が必要とされ、認知症の人にとっては簡単なことではありません。

その為、家族など周りの人がサポートしながら一緒に行い、成し遂げることができれば、達成感、自信が得られ、自分の居場所や役割を感じる事ができ、認知症に対する良い効果が期待できます。

料理する女性1

認知症患者に家事をさせる時は、以下の事に注意をします。

1.1つ1つシンプルにお願いする
例えば料理を作る時は、「野菜を切ってから炒めて」と1度にいくつもの工程をさせるのではなく、「切る」「炒める」など、1度にさせる作業を1つのみにします。

また、にんじんとじゃがいもなど、2つの材料を切る時は、2つの材料が、認知症患者の視界に同時に入っていることがポイントです。

じゃがいもだけが手元にあり、にんじんが離れた場所に置いてあるのはNGです。認知症の人は、視覚的に認識できる範囲が普通の半分以下の為、このような場合、認知症患者は対応できなくなります。

2.うまくいってることを伝える
例えば料理を作っていて、野菜を切った時に、「上手だね」などと褒めるなどして、上手くいってることを伝えてあげると、次の作業が進めやすくなります。

3.さりげなく手伝う
家事をしている最中に、手が止まって戸惑っているようなら、さりげなく先回りして「次は○○をするんだよね」などと声をかけて、フォローするようにします。

4.感謝を伝える
1つ1つの作業が終わるごとに、「ありがとう」「助かった」などと、感謝の気持ちを伝えるようにします。感謝されると、自分が必要とされている、と感じることができ、家事をする意欲も出てきて、次につなげることができます。

老人3

認知症になると、できないことが多くなり、周りの人はイライラしがちですが、認知症患者本人も、できないこと、失敗してしまったことに傷ついています。そこで非難すると、さらにダメージが深くなってしまう為、できるだけ、寛大な心で接するようにし、できないことは非難せず、できたことを褒めてあげること、感謝することが大切です。

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